茨城県産小麦を使った愛情あふれる手作りパンのお店。小美玉市 シゴニュ

茨城県小美玉市 仲の良いご夫婦の手作りパンのお店 シゴニュ

茨城県小美玉市。茨城空港から程近く。手作りパンのお店シゴニュはある。

お話をしてくださったのは (すがなみひろし)さん、奥さんの(かつみ)さん。菅波さんご夫婦はとても笑顔が素敵なお二人で、3人のお子さんがいらっしゃるパパママでもあります。

新型ウイルス感染症の影響にも負けずに頑張るお店を応援したい、というIBARAKI STAY-LEの特集の趣旨にご賛同いただき、取材をさせていただきました。

東京で出会い、小美玉市で約20年以上。

ー今日はありがとうございます。まず、自己紹介をお願いします。

裕さん)はい、私は菅波裕(すがなみ ひろし)と申します。自分は元々は新潟出身なんです。

克美さん)菅波克美(すがなみかつみ)です。私はここの娘なんです。(以下、敬称を略して表記いたします。)

)お店の名前は手作りパンの店「シゴニュ」という名前です。シゴニュはコウノトリという意味ですね。

克美)そう、フランス語でコウノトリなんですよ。というのも、新婚旅行でフランスのアルザス地方に行ったんですよ。行った先にあった街の高いところの教会かなんかに、たくさんのつがいのコウノトリがいたんですよね。それをみてお店をやるときの名前にしたいね。って言って。
コウノトリって、幸せを運ぶという様なイメージがありますよね。なので、パンとかお菓子とかと一緒に幸せを運ぶコウノトリ、シゴニュって名前にした感じですね。

ー幸せのパン、良いですね。お店は今年でどのくらいになるんですか?

)ここで初めて、22年くらいになりますかね。元々はお互い家がパン屋なんですよ。僕は新潟ですけど、実家はパン屋でしたし。奥さんも、ご両親がココでお店をやってましたからね。

ー新潟と茨城とかなり離れてますけど、どの様に知り合われたんですか?

)東京で同じ会社、パン屋さんで働いてたんです。

克美)そうそう。茨城にも昔はお店があった会社で。東京で働いてた時に知り合いました。

緊急事態宣言が明けたいま、また沢山のお客さんと会いたい

ー新型ウイルス感染症の拡大による影響はどんなところにありましたか。

)やっぱりお客さんが出歩かなくなって、半減してしまったというところですかね。そんな中で、作るパンの種類や量を加減しないといけなかったのが苦しかったですかね。
作っても売れずに残ってしまって、ロスになっちゃうとどうしようもないですからね。

克美)どんな種類のパンを作っていくか、っていうのもかなりの課題でしたね。頭を悩ませました。

)そうそう、出歩く人がいなくなったから、ちょっと食べたいとか、お昼のランチにとかっていうときのパンが売れなかったんですよ。だから調理パンとかお惣菜っぽいパンが売れないから、ほとんど作らなかったですね。

ー売り上げ的にはどうでしたか?

克美)緊急事態宣言が出る前までは、結構良かったんですよね。宣言が出て「外に出ないでくださいねー」ってなってからは、ガクッと落ちました。
まあ、それが普通かもしれないですけど、宣言が解除された今でも、そんなに戻ってきてはいないですね。。

)そうだね、以前の6割くらい。

克美)まあ、現時点ではこれからどうしようか、っていうのも考えながらやってる状況ですね。

)テイクアウトは勢いがある感じで、お店にきて頂けるお客さんに関してはどうぞどうぞ!って感じですけど、売れないからと言って、僕らから売りに行くっていうのもはばかられる様な状況ですし。あちこちでいろんなイベントが中止されている様な状況ですからね、仕方のないことだとは思いますね。

ー自粛期間中の状況ってどんな感じでしたか

)飲食店をやっている友人に会う機会があったんですけど、結構大変な状況だっていうのを聞いてて。飲食店とか旅館やホテルとかっていうところは全くゼロ、っていうところもある様な話だっだんです。
でも、僕らはパン屋で、テイクアウトがメインで、お店に来てくださる方がいたので、そう言った意味では多少は良かったのかなとは思いましたね。

ー緊急事態宣言解除されてから3週間ほど経ちますが、これから考えている取り組みはありますか

)前に戻すために考えているのは、元々やっていた店頭でのイベントの開催を考えています。月に二回ほど毎月お客さんを集めてイベントをやっていたので。

克美)イベントってのは、私の友人がいろいろ趣味が広い方がいるんです。その方に頼んで、手芸をやってみたり、ローソク作ったりとかですね。そう言ったワークショップをやってたんです。
そのワークショップも感染症の拡大で3ヶ月ぶりくらいになるかな。再開する方向で考えています。

)あとは、作る商品・パンの量や種類を、自粛前の量に戻していくってことですかね。

小麦粉から全て手作りの愛情たっぷりのパン

ーお店の自慢のパンは何がありますか。

)東京で働いてたときのお店でよく作ってたミニクロワッサンがよく売れてますね。あとは酒ダネ食パンとか。

克美)あとはフランスパンだよね。たまにしか焼けないんですけど、フランスパンは本当に伝統的な作り方で、しっかりと発酵、熟成する様にした作り方をするんです。

ーそのほかにもたくさん種類があるんですよね、全て手作りですか?

)はい、そうですね。小麦粉から作る「スクラッチ」って言われる方法で、全て手作りしてますね。

ーなるほど、たった一つを選ぶのは難しいかもしれませんが、いちばんのおオススメのパンは何でしょうか?

)食パン、ですね。

克美)そうだね、食パンかな。

)食パンに使っている小麦粉は茨城県産の「ゆめかおり」という小麦粉を使って作っています。

作り方では、伝統的なクラシックな作り方ではあるんですが、食パンにしてはしっかりじっくり発酵させる作り方にしています。なのでもちもちとした食感とパン酵母の香りがしっかりと香るような食パンだと思います。

購入してくださるお客さんは、結構香りがいいよね、って言って頂いていて、今以上に多くの方に知っていただきたいと思います。

ー茨城県産の小麦粉を使っているんですか!そのゆめかおりに変えて良かったことはありますか?

)まあ、前使っていた小麦のことを先にいうと、あるお客さんに「あんまりいい香りがしないね」って言われたことがあったんですね。
そのことをうちの奥さんと話をしていて、茨城県産の小麦粉「ゆめかおり」に変えてみたらどうかなと言うことになったんですよ。

それから何回も試作をして、自分でも食べていて。茨城県産の小麦粉だからということをわかっているからっていうのもあるかもしれませんけど、やっぱり香りが違ったんですよね。

これなら理解ってもらえるかなと思って、お客さんにすすめてみたんです。そうしたら「何か変えた?よくなったよね」って言ってもらえるのが、自分でも嬉しくて、変えて良かったなと。
そう言ったところで、これからもこの茨城県産小麦のゆめかおりを使ったパンを、お客さんにどんどん紹介して行けたらいいなと思いますね。

ー小麦粉以外の材料には、何かこだわりありますか?

)そうですね、小美玉市って結構畜産物が取れるんですね。なので、そう言った素材を使ったパンをどんどん作っていきたいなと思いますね。

克美)鶏卵は近所の養鶏場の卵を、仕入れています。あとは乳製品かな、牛乳もなるべくは茨城県産って書いてあるものを購入して使う様にしています。

地域の方々へ 日々の日常に溶け込む様なパンを作っていきたい。

ーお二人のこれからの夢や目標はありますか?

)そうですね。まあ二人でよく話をしているんですけど。日々の食事で食べる様な、食事のパンを作っていきたいねって。そういうパンをメインに作る様なパン屋さんにしていきたいって話をしているんです。惣菜パンとか調理パンの様な、何かパンに具が入ってたりトッピングしてあったりという様なパンではないパンですね。
前にもドイツパンとかフランスパンとか、作ってたことはあるんですけど。

克美)地域の環境としては、あんまりそう言ったパンは受け入れられるかというと、正直ちょっと難しいところはあるかもしれないんですけどね。

)難しいかもしれない、ですけど、そんな中でも好きな方はわざわざ買いに来てくださる様なお客さんも中にはいらっしゃるんです。まずは月に1回でも作っていきながら、ゆくゆくはそう言った食事のパンを定期的に作って出していける様なお店になれたらいいなと。

ー最後にこの記事、動画を見てくださる方に伝えたいことはありますか。

克美)パンって私たちの感覚では毎日食べるもの、だと思うんです。なので、特別感というよりは親しみやすい感じですよね。特別なパンも世の中にあってもいいとは思うんですが、私たちはそれを狙ってやってないので。
何と言ってもパンは焼き立てがいちばんおいしいですし、少しでも親しみやすく毎日来て頂ける様に、お値段もそんなに高くしないで、気軽に食べてもらって、おいしいパンを食べてもらいたい。そんなお店にしていくって感じですね。

)そうですね、お客さんにヨーロッパとか海外で食べられている様なパンを、身近な僕らのお店で茨城の地域の人に紹介していきたいという夢があるんです。なので、いろんなパンを作っていって、地域の方に紹介できる様なお店にしていきたいなと思っています。

シンプルながらも、お二人の愛情たっぷりのパンたち

菅波さんご夫婦のお話を聞いていて、とても幸せ感や愛情に溢れているように感じました。

そしてお二人とも心の底からパンを作ること好きなんだなと。仲睦まじいお二人の雰囲気は、まさに幸せを運ぶシゴーニュ=コウノトリの様でした。

お二人の作るパンは素朴でシンプル。でも、しっかりとパンの美味しさがある優しい味わい。是非近くに行った時には寄って頂きたいお店です。

店舗・アクセス

手作りパンの店 ブーランジェリー シゴニュ
住所:茨城県小美玉市中延556-1
TEL:0299-58-5228

シゴニュ インスタグラム

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